「自炊」の夢
ある朝、HIROCの家にある書籍やマンガの全てがPDF化されて、天井にまで達する本棚がすっかり消えてなくなり、広々とした仕事場を眺めてうっとりする、という夢から覚めました。やっぱり夢だったのか、と少々がっかりしましたが、きっと、小飼弾氏のブックスキャン代行サービスは合法だよね?という、とても刺激的なエントリーを読んだからだと思います。
またあるいは、「1冊100円スキャン」を謳ってネット中で論争を巻き起こしている、BOOKSCAN(ブックスキャン)が、HIROCのホームタウンである三軒茶屋エリアにあることを知って、ものすごく親近感を感じたからかもしれません。だって、ご近所で、
こんなエキサイティングなことが、行われてるんですよ?
今盛り上がっているのは、このサービスは著作権法的に合法なのかどうか、というトピックです。今まで通りの判例で考えるならば、明らかに非合法だとHIROCは思いますが、著作権法そのものがデジタルデータを定義しきれない状態になってるワケですから、モメるに決まってます。で、ゴネゴネしているうちに、誰もが簡単に「自炊」をするようになってしまえば、その議論すらナンセンスになってしまうんですね。攻殻機動隊SACでアオイが勤めていた図書館のような、紙を過去の遺物とする時代がHIROCが生きているうちに到来するかも、と考えると興奮せざるを得ません。
ちなみに、先週まではHIROCも知らなかったコトバですが、ネット用語で「自炊」というと、「自分で漫画や雑誌、書物などを電子化する」という意味だそうです。
自炊技術Wiki
しかも、必要な機器は手が出ないほど高くはない。
たとえば、こんな感じのモノで
書籍をザクザク裁断して、
こんな感じのスキャナーで、

FUJITSU ScanSnap S1500 FI-S1500
ズバズバとPDF化してしまえば、本棚の1つや2つはすぐに必要なくなります。両方を新品で買っても7万円強。これは、魅力的です。しかも、PCやKindleやiPadで、好きなように好きな場所で再生できる。これは個人的には夢、そのものです。そして、捨ててしまった本たちに、デジタル化してやれなくて正直スマンかった、という供養でもあります。
「自炊」したPDFは、Kindle DXだとこんな感じになります。
あるいはその夢がこんなに記憶に残っているのは、ここのところ、書き手として電子書籍についてばかり考えているからだと思います。書籍を作るのって、本当に時間がかかるんです。それは、紙に印刷するというアウトプットを得るために必要不可欠な工程があるからです。紙というメディアの素晴らしさについてはあえて語るまでもありませんが、すべての工程において高いプロフェッション(職人芸)が求められます。だから、どうしてもそれなりの手間暇がかかるし、それをビジネス的に見ると人件費がハンパなくかかる。書籍の作り手の端くれとして、このフローとは別の書籍の作り方はないものか、いろいろ考えを巡らせることもあるワケです。
この春のiPadの登場はきっと、文化的な意味での書籍と、娯楽としての書籍と、ビジネスとして書籍、ありとあらゆる意味での「書籍」に対して、日本人に再定義を迫ることになります。もちろん、HIROCも頭からダイブするつもりですよ!
◆参照リンク
お手持ちのご本を電子書籍化してくれる「BOOKSCAN」

[...] 先日、「自炊」の夢というエントリーを書いた通り、最近のHIROCは寝ても覚めても、電子書籍のことばかり考えています。HIROCの持っている書籍を電子化したいし、電子書籍を購入したい [...]